JSひろばアプリ開発5日目:Djangoのデプロイ

JSひろばアプリ作成まで~5日目

前回まではJSひろばのVueアプリとDjangoのAPIを大まかに作成しました。 今日はフロントエンドのVueのデプロイよりも先にDjangoのアプリをデプロイして実際のAPIを使ってVueからAPIコールができるようにします。実際にデプロイをしたあとに細かなセキュリティの設定やAPIのデータを入力していくようにします。 作業日 2022年12月14日 作業にかけた時間 5時間 合計作業時間 16時間 作業内容 ドメインの取得Ubuntuサーバーの設定サーバーのユーザー設定PostgreSQLのインストールリポジトリのクローンDjangoのデプロイNginxの設定SSLの取得 ドメインの購入 ドメインは〇〇.comとかウェブサイトのアクセスリンクになる部分ですね。今回は個人的なお勧めのNameCheap.comからドメインを購入します。APIの方もIPアドレスからAPIのエンドポイントを作成しようと思いましたがセキュリティの面からもドメインを使った方が良いとのことなのでDjangoとVueのアプリケーションのどちらにもドメインを割り当てます。 では、asameshi-api.cloudとjs-hiroba.comを購入します。合計で年間12ドルなので安いですね。SSL Certificate(HTTPS)は無料でサーバー側で設定できるのでここで購入する必要はありません。 サーバーにドメインを登録 今回もまた、個人的なお勧めのLinodeサーバーを使います。東京にサーバーを作りましたので先ほど購入したドメインをサーバーに登録しましょう。ではNameCheapのドメイン設定からカスタムDNSを設定します。 ところがLinode側で登録すると以前に設定していたサーバーと紐づけされてエラーになってしまいました。 これは私の方では何もできないので一旦、サポートにお願いをして待ちます。 その間にIPアドレスからデプロイしちゃいます。 サーバーの設定 まずはLinodeでサーバーを作ります。Linodeサーバーを月額500円で始めるという記事があるのでそちらを参考にしましょう。 サーバーを作成したらLinode側でドメインを登録します。 同じようにapiで使う方のドメインも登録しておきます。 サーバーにSSHで接続 詳しいSSHの使い方はこちらの記事で説明しています。サーバー構築で必ず役に立つので理解しておきましょう。 ではSSHクライアントを使ってサーバーに接続しましょう。SSHクライアントのMobaXtermを使います。 Djangoのデプロイ 詳しいDjangoのデプロイの仕方はこちらで説明しています。 同じような手順で設定していきましょう。 この後にデータベースを作成しましょう。 詳しくはDjangoのデプロイの仕方でカバーしているので確認しておきましょう。 次に仮想環境の設定です。 次にGunicornのテストをしました。 でNginxのコンフィグはこのようになりました。 ではNignxをテストして、サービスをリロードします。 ドメインをsettings.pyに登録していなかったのでエラーが出ました。しかしこれでDjangoのエラーのページが出たので正しくNginxとGunicornが動いていることが確認できますね。 これでサーバーを再起動してAPIのURLにアクセスすると問題が解決していることが確認できました。 しかしURLを見ても分かるようにまだHTTPのままなのでSSL Certificateを取得して安全なサイトにするようにします。 この作業はLet’s EncryptでSSL取得の記事を見て行いましょう。 ここで、安いプランのシェアサーバーだったせいか、SSLのセットアップに少し苦難し、2時間余計に時間がかかってしまいました。 特に、DNSを使ったSSL証明のチャレンジ、HTTPからHTTPSへのリダイレクトなど初めての作業だったのでとても良い経験になりました。

複数のDjangoのアプリを同じサーバーからデプロイする方法

複数のサイトを一つのサーバーからデプロイする方法

皆さん、こんにちは! Djangoのアプリはデプロイできたけど、複数のDjangoアプリを同じサーバーからデプロイしたいという方に是非読んでほしい記事です。 Djangoのアプリのデプロイができたら複数のDjangoアプリをデプロイすることも特に難しいことはないので是非チャレンジしてください。 今日の環境 Ubuntu 22.04のインストールされたサーバー SSHで接続できる状態 Djangoアプリが一つデプロイされている状態 詳しいDjangoのデプロイについては下記の記事から進めてください。 Djangoがデプロイができたらこの記事に戻ってきましょう! 今日はticketauthという名前のアプリをデプロイします。 あと、Linuxのコマンド(Bash)が少しわかっている方が理解しやすいです。 今日のスタック 今日は上記の記事で紹介したNginxをウェブサーバー、GunicornをWSGIのアプリケーションサーバーとして使用したものに2つ目のDjangoを追加するようにします。 Djangoがデプロイできた状態でさらにもう一つDjangoのアプリを同じサーバーからデプロイするような形で進めます。 ユーザーがアクセスする方法 同じサーバーに複数のドメイン(なんとか.comとか)でそれぞれのDjangoアプリに誘導する方法もあります。 今日は今使っている80番のポートがあるので81番のポートを開けてユーザーがIPアドレスから2つ目のDjangoアプリにアクセスできるようにします。 Djangoアプリをアップロード では、自身で作成したDjangoアプリ(2つ目)をアップロードしましょう。 場所はどこでもよいですが、前回はhome/user名の直下に置いたので同じ階層に置きます。 ticketapiが前回デプロイしたものです。 tikcetapiAuthが今アップロードしたばかりのものでこれからデプロイします。 下準備 では、前回の記事を参考にしながら、下記のDjangoの下準備を進めましょう。 Django用に仮想環境を作成 仮想環境をアクティベート pipでDjangoプロジェクトのライブラリをインストール Settings.pyのコンフィグ設定 DBの設定(PostgreSQLに接続) Staticファイルの扱い データベースのマイグレーション スーパーユーザーの作成 collectstaticの実行 ファイヤーウォールの設定 Djangoのテストサーバーでテスト Gunicornを使ってテスト Gunicornの設定ファイルの作成 ではDjangoのテストサーバーでIPアドレスからアクセスして問題がないようでしたら、2つ目のDjango用に新しくGunicornの設定ファイルを作成します。 今回使うのは、SocketファイルとServiceファイルです。 Gunicornのソケットファイルの作成 前回の記事でgunicorn.socketファイルを作成しているので2つ目のアプリ用と分かるような名称にして.socketファイルを作成します。 中身はこんな感じになります。 Gunicornのサービスファイルの作成 サービスファイルはGunicornがDjangoのファイルをプロセスするためのコンフィグファイルになります。 テストサーバー(python manage.py runserver)の本番用という事ですね。 では下記のコマンドでサービスファイルを作成します。 中身はこのような感じです。 次に下のコマンドでGunicornソケットを実行します。これで自動でソケットファイルが作成されます。 次にこれをEnable(実行:オン)にします。これで、ソケットに接続された際にsystemdが自動でgunicorn.socketを実行して処理してくれるようになります。 Gunicorn Socketファイルを確認しよう gunicorn.socketをアクティブにします。 … Read more

Gunicornってなに?

Gunicornって何

DjangoやFlaskなどのPythonアプリケーションをデプロイする際に使うGunicorn(ジーユニコーン)。 デプロイはできたけど、実際にどのような役目をしているのか分かりづらいですよね。 今日はGunicornについて紹介していきます。 Gunicornとは Gunicorn(Green Unicorn)は、PythonのWebアプリケーションサーバーであり、高速で拡張可能な環境でのWebアプリケーションのデプロイメントを容易にするために設計されています。 Gunicornは、WSGI(Web Server Gateway Interface)準拠のWebアプリケーションフレームワークと連携して動作します。WSGIは、PythonのWebアプリケーションとWebサーバーの間の標準化されたインターフェースです。つまり、GunicornはPythonのWebアプリケーションを受け入れ、HTTPリクエストを処理し、Webアプリケーションに渡す役割を果たします。 Gunicornの特徴的な特徴の一つは、マルチワーカーモデルを採用していることです。これにより、複数のプロセスを同時に実行し、複数のリクエストを同時に処理することができます。これにより、Webアプリケーションのパフォーマンスが向上し、ユーザーに迅速かつ効率的なレスポンスを提供することが可能になります。 さらに、Gunicornは拡張性に優れています。ワーカープロセスの数や接続数などのパラメーターを調整することで、サーバーの動作を調整することができます。また、NginxやApacheなどのリバースプロキシと組み合わせて使用することもできます。これにより、Gunicornは高トラフィックの環境でも優れたパフォーマンスを発揮することができます。 Gunicornはコマンドラインツールとして提供されており、比較的簡単にインストールして使用することができます。また、Pythonの仮想環境やDockerコンテナ内など、さまざまな環境で利用することができます。 要約すると、GunicornはPythonのWebアプリケーションを高速かつ拡張可能な方法でデプロイするためのサーバーソフトウェアです。マルチワーカーモデルと拡張性の高さが特徴であり、Webアプリケーションのパフォーマンス向上とスケーラビリティを実現します。 以下、さらに詳しく説明します。 Gunicornの定義 Gunicornの公式サイトに記載されているものを翻訳します。 Gunicorn もしくは緑のユニコーンとはPythoinのWSGI HTTPサーバーでUnixの為に作られました。これはPre-Forkワーカーモデルです。(※各ワーカーをアプリケーションごとに割り当てロードに必要なキャパシティ以上を割り当てる) Gunicornは様々なウェブフレームワークに対応し、簡単に実装でき、サーバーに負担のかからない、軽量なサーバーになります。 Gunicornができた経緯 Gunicorn(Green Unicorn)は、RubyのWebサーバーであるUnicornにインスパイアされて作られました。RubyのUnicornは、高パフォーマンスで信頼性の高いWebアプリケーションサーバーとして広く使用されていました。 Pythonのコミュニティでは、RubyのUnicornの成功とパフォーマンスの高さに触発され、同様の機能を持つPython用のWebサーバーが求められるようになりました。そこで、Python開発者のBenjamin PetersonがGunicornを開発しました。 Gunicornの開発は、2009年に始まりました。当初はワーカープロセスの管理やリクエストの処理など、基本的な機能の実装に焦点を当てていました。その後、GunicornはPythonのWSGI(Web Server Gateway Interface)仕様との互換性を持つように拡張され、Pythonの主要なWebフレームワークとシームレスに連携できるようになりました。 Gunicornは、PythonのWebアプリケーションサーバーとしての需要を満たすため、活発なオープンソースプロジェクトとして成長しました。開発者コミュニティの貢献により、Gunicornは安定性とパフォーマンスの向上が図られ、多くのユーザーによって利用されるようになりました。 また、Unixのアプローチとして、毎回アプリケーションのデプロイをするたびに下記の作業が必要でした。 以上の作業がアプリケーションのデプロイごとに必要になりとても時間がかかります。 それを解決するのがGunicornになります。 サーバーの仕組みを理解する Pythonのウェブアプリケーションのデプロイには下記の3つのスタックが必要になります。 ウェブサーバーはユーザーからのリクエストを受け、ドメインロジックとHTTPコネクションを担当します。ウェブサーバーは正しいリクエストだけを判別し、実際のDjangoアプリ等に渡してあげることが役目になります。 Django等のアプリケーションは各リクエストに対してリスポンスをすることしかできないことを理解しておきましょう。 ではアプリケーションサーバー(Gunicorn)の役目をこれから説明します。 Web Server Gateway Interface(WSGI)とは Web Server Gateway Interface(WSGI)は、PythonのWebアプリケーションとWebサーバーの間の標準化されたインターフェースです。WSGIは、PythonのWebアプリケーションフレームワークやWebサーバーの開発者が、相互に互換性のあるコンポーネントを作成するための共通のルールを提供します。 WSGIの主な目的は、WebアプリケーションフレームワークとWebサーバーを疎結合にすることです。これにより、異なるフレームワークやサーバーを組み合わせることができ、柔軟性と再利用性が向上します。WSGIを使用することで、Webアプリケーションの開発者は、特定のWebサーバーに依存しないアプリケーションを作成できます。 WSGIでは、2つの主要なコンポーネントが定義されています。 WSGIを使用する場合、Webサーバーとアプリケーションはお互いに疎結合であるため、異なる組み合わせが可能になります。これにより、異なるWebフレームワークを使用したり、Webサーバーを切り替えたりする際の柔軟性が向上します。 要約すると、WSGIはPythonのWebアプリケーションとWebサーバーの間の標準化されたインターフェースであり、疎結合性と柔軟性を提供します。WSGIによって、PythonのWebアプリケーションは異なるフレームワークやサーバーと組み合わせることができ、再利用性と相互運用性が向上します。 WSGIサーバーとしてのGunicorn Gunicornは複数のウェブサーバーと交信ができます。またGunicornはどのウェブサーバーを使っているかも気にしません。(例えばNginxとかApacheとか) GunciornはWSGIサーバーとしてウェブサーバーとコミュニケーションが取れることだけと条件としています。 GunicornはウェブサーバーとPythonアプリケーションの間に入り下記の問題を解決してくれます。なので自身で解決策を探す必要がありません。 Gunicornの代替オプション … Read more